チークのハンドメイド無垢材家具の専門店。オリジナルソファーからアクオスの広告使用のテレビボードまで。
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このコラムでは、家具のことや素材、メンテナンスなど店長が
気ままに色々書いています。よかったら読んでみてくださいね!


■アンティーク家具



■アンティーク家具

当店では基本的に古材チークをつかったリメイク家具を扱っていますが、
中にはアンティーク家具もあります。要するに木の古さは、どちらも古材ですが、
家具として製作された時期が違います。アンティーク家具というと、
なんとなくヨーロッパをイメージされると思います。それは、なぜでしょう??

今回はアンティークについて少し話してみます。
アンティーク家具というものは、ほぼ100%無垢材家具です。
無垢材についての説明は前にも書きましたのでもうしませんが、
無垢材家具ができる過程をまず少し説明します。
当然の事ながらチークに限らず無垢を使うということは
反ったり割れやすかったりという欠点があります。
そのため無垢の材を使うには、物によっては何十年という長い時間をかけて
木材を乾燥させなければなりません。
つまり今家具にする事ができる材料というのは、当然何十年も前、
自分よりも前の世代の職人が用意しておいたものや、
他の用途(建材や船の甲板)などに使用して乾燥させるのです。
そして同じ様に、何十年か先の為、
次の世代の家具の為に、現在の職人が材料を用意するのです。

19世紀のイギリスのウィリアム・モリスという工芸家を知っていますか?
彼は1920年、50人の職人を集めて手作り工房を作りました。

当時の時代背景は、産業革命によってとにかく大量にものが作られる時代でした。
大量に新しいものを作り、古い物・壊れてしまった物はすぐに捨ててしまうという時代背景でした。
まさに近年の日本と同じ様な状況ですね。(笑)
そんな時代背景のなかで「手作りの物のよさ」を残していくための
活動を行ったのがウィリアム・モリスでした。
もし、100年前にそんな活動が起きていなければ、
当時の家具を当時のままに残すことは出来なかったでしょう。

現在、アメリカや日本と違い、ヨーロッパに古くても良いものが沢山残っているのは、
100年も前の産業革命などにより新しいものどんどん作って
どんどん捨てるという過ちを一世紀も前に犯し、
その中に時代に逆行するウィリアム・モリスのような存在があったためだと思います。

さてそこで近年の日本を見てみましょう。
日本は戦後の高度経済成長とバブルによって、とにかく色々なものが大量に生産されました。
何から何まで、とにかく「作れば売れる」という時代でした。
木材も機械に通すと家具のパーツとなって出てくる。それをダンボールで梱包し出荷される。
低コストで大量生産される「はりぼて」の家具。

まー家具に限らずありとあらゆるものが大量に機械によって生産されてきました。
そして人々も古くなったもの、壊れたものは捨て、新しいものを手に入れました。
まさに100年前のヨーロッパの産業革命のようですね。
もちろん日本の手作りの伝統工芸も守り続けている人たちや、
桐のタンスに象徴されるように削りだしを施して大切に永く使っている人たちもいますが、
ほんの一握りです。ウィリアム・モリスが今から約100年前に運動をおこし、
それがヨーロッパでは今日でも根付いているという点を考えただけでも、
日本人の家具に対する考え方が100年遅れていのではないか思います。

近年、花粉症が毎年、猛威を振るっていますが、その原因もここにあります。
あの大量の杉は日本人が材料として使うために植林されたものが多いのです。
本物の無垢の杉材は、結局高度経済成長とバブルで「大量生産、コスト削減」の名の下に
ほとんど使われることがなくなってしまったのです。
人間が使うために植林した杉たちを、結局時代の流れに合わないからといって
ほったらかしにした罰が花粉症という形で訪れているのかもしれませんね。

木を伐採したら環境破壊じゃないかと思う人もいるでしょう。
しかし、現在日本は海外で大量の木を伐採し、それを低コストで商品化するために
数年使用したら壊れるような家具を機械で大量に生産し、
消費者もそれが壊れたらすぐ何度も何度も買い換える。
こういった現象と、無垢の木材を職人がハンドメイドで作った家具を
100年以上も大切にアンティークにしていく。
どちらが環境を破壊するでしょう?

簡単な問題ですね。

 

 

執筆者 加藤鉄平
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