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インドネシア料理店
「パスポートのいらないBALIリゾート」料理の味、店内、スタッフ・・隅々までこだわったリアルタイムなインドネシア。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
食と安全
 
 
 
 
 


インドネシア料理と香辛料のお話

インドネシア料理の真髄は、なんといっても、たくさんの生の香辛料をミックスして使用する「ブンブー」です。その多くが、ジャムーといわれる「民間生薬」としても利用されており、まさにジャムーの文化とともにインドネシア料理も発展してきました。

インドネシアで伝統的に愛用されている生薬ジャムー(JAMU)は、通常は植物の花、葉、実、根などを磨り潰して健康維持のために飲用、時に病気に合わせて調合される薬のような役割も持っています。またコスメティック、ヘアケアー製品も生薬から作られ、昔から人々に愛用されてきました。  
これらは自然の成分を身体に取りいれることで、血液やリンパの流れを活性化させる作用があります。ジャムー発祥の起源は、古くはヒンドゥー教とともに渡ってきたインドのアーユルヴェーダに基礎を起き、その後中国のからの漢方、さらには南国の豊かな香辛料や果物、草花が合体し、独自の自然療法として発展したものです。

ジャワ島などでは、ジャムーゲドンと呼ばれるおばさん達が、独自に調合したジャムーを売り歩く姿を見かけます。また最近はそれらを粉末にしてハデなパッケージに入れられたジャムーが市場などで簡単に手に入るようになりました。筋肉マンのようなムキムキ男性の絵が描かれた強壮剤や、豊かなバストを強調した女性が描かれた豊胸剤のジャムーなど、その効き目のほどは疑わしいですが、その派手なパッケージに出会うと、開放的で陽気なインドネシア人気質が思い出され、なんだかこちらも少しウキウキしてくるのは私だけでしょうか(笑)?

生薬のなかでも最も愛用されている素材はウコン(Kenyit)です。インドネシアのウコンは沖縄のウコンよりも更に多くのクルクミンが含まれているらしく、今や世界中の医薬品メーカーの関心事となっています。ご承知のようにウコンは肝臓に効くのでお酒を飲む前や飲んだ後に効果的です。またとりわけクスリウコンは血流やリンパの流れを活性化し、脂肪の燃焼や老廃物の排泄に効果があるといわれ、安全な痩せクスリとしても愛用されています。
ウコンと言ってもその種類は豊富で、ソロのジャムー市場にはクスリウコンや黒ウコン、白ウコンなど私達が見たこともないような様々なウコンがありました。まさに南国の豊穣な土の香りが市場中に充満し、改めてインドネシアの自然の深さを思い知らされました。

jamu

このようなジャムーの材料をベースに、料理に使用される薬味がブンブーです。まさにインドネシア料理は、その成り立ちから「薬膳料理」の性格を有しています。さらに植民地時代は欧州各国がインドネシアから香辛料を調達したように、元来インドネシアに生育しなかった唐辛子などもこの頃に南アメリカ大陸からもたらされ、イスラム教の伝播と共にインド系アラブ商人によって、ココナッツミルクやターメリックを用いたカレーの味が伝えられました。このように今日のインドネシアの味を構成する要素は世界各地の香辛料との交流にあり、また広大なインドネシアでは、各地で様々な料理やブンブーが存在し、同じ名前の料理でも地方ごとに味に大きな違いがあるのも特徴の一つです。

最近は冷蔵庫も徐々に普及してきたインドネシアですが、熱帯の島々で伝染病や暑さによる病気と闘うために、昔からウコンなどの生の香辛料を上手に利用して血流やリンパの流れを活性化させ、また様々な種類の唐辛子や胡椒類によって殺菌や防腐を実現してきました。最近はインドネシア国内でも粉末やレトルトなど出来合いのソースが売られるようになりましたが、中には日本では使用が禁止されているような添加物が使われていたり、化学調味料が多用されていたりで、お勧めできないものも中にはあります。やはり、その効能を最大限に生かすためには、少々面倒でも、生のブンブーを使用するのが良策です。残念ながら日本ではなかなか手に入らないものばかりです。当店でも生の香辛料の調達には大変苦労しています。

さて薬味といっても、和食の薬味の使用方法とは少し違い、肉・魚などのメインの食材に合わせて、それに似合う数種の生の香辛料を磨り潰してソースを作り、炒め合わせたり、炊き込んだり、混ぜ合わせたりして利用されます。
下記に普段使われている生の香辛料および調味料について纏めてみました。
とうがらし…Cabe Merah, Cabe Rawit
根茎類…Kenyit, Jahe, Langkuas, Kencur, Sereh
ねぎ類…Bawang Merah, Bawang Putih, Bawang Bombai
胡椒類…Lada Hitam, Lada Putih, Ketumbar, Jintan
木の実・皮類…Kelapa, Kemiri, Pala, Cengkeh, Kayu Manis, Asam
木の葉類…Daun Salam, Daun Jeruk
豆類…Kacang Tanah, Kacang Merah, Kacang Hijau
調味料…Terasi, Gula Kelapa, Garam, Kecap
ブンブー

しかし当初、私もブンブーのインドネシア語名を聞いても何もイメージできず大変困りましたので、普段、店で使っているものの中から代表的なものについて、写真と簡単な利用方法などの説明を加えました。ぜひ参考になさってください。

BUMBUの主な材料について
1 ■Terasi  ティラシ
インドネシアのエビ味噌。日本で言えばお味噌のように、インドネシアやマレーシアなどの料理に欠かせない調味料。火を通すと独特の生臭い匂いが出るので、ご自宅で調理するときには気をつけて下さい。でもインドネシア料理はティラシなしには語れない。なくてはならない調味料です。 炒め物やサンバルなどに利用されることが多い。
2 ■Cabe Rawit  チャべ・ラウィット
インドネシアでは代表的な激辛の唐辛子。パダン料理などの辛さはこの青唐辛子が使用される。レンダンサピ(牛肉煮込)などが、南国の温度でも簡単に腐らない理由は、この唐辛子の殺菌力のおかげ。インドネシア人はチャベラウィットを生のままでも齧って食べる。後から喉の奥に辛さが焼き付く激辛唐辛子だが、また食べてみたくなるクセになる辛さである。
3 ■Kuncur  クンチュール
なんとも精力的な色をしている。漢方の様な匂いがするが、この香りがないとインドネシア料理の味が出せない。日本では栽培されていない。生で輸入されているものも少なく入手困難。身体に良く、血行を良くし新陳代謝を高める働きがあり、インドネシア人は風邪を引いた時、生米とクンチュールを磨り潰しお湯を入れて飲む。こうするとジャムー(生薬)になる。
4 ■Sereh  レモングラス
日本では乾燥させたレモングラスの葉が香り付けとして料理に使われることが多いが、本場インドネシアでは生で使用され、特に根元の白い部分が重宝されている。どこの家にも庭にレモングラスが植えられている。雑草のように生命力豊かで、青々した葉がすぐに茂る。白ねぎのように根元を刻んで、バワンメラ(インドネシアのエシャロット)と少量の油、塩、ティラシで味付ければバリの清々しいサンバルが出来上がり!炊き上がりのご飯と相性抜群。
5 ■Langkas  ランクアス
タイではカーと呼ばれているものと同じで、生姜のおばけのような形をしているが、香りも味も薄い。しかしこれがないと味がしまらない。サンタン(ココナッツミルク)と魚介などを煮込む時には欠かせないブンブーだ。最近はエスニック食材店で生のランクアスを見かけることが多くなった。是非、ご自宅でも本格的なインドネシア料理に挑戦してみてはいかがでしょうか?
6 ■Daun・Jeruk  ダウン・ジェリュック
ジェリュックとは「みかん」の意味。いわゆる「こぶみかんの葉」と日本で呼ばれているもので、日本での栽培はない。すだちの葉と良く似た香りがし乾燥したものは輸入されているが、やはり香りが乏しいので、生がお奨め。月桂樹の葉と同じく、臭みを消す働きがあり、柑橘系の香りが強く、インドネシア料理の生臭さを解消するために欠かせないもの。なければすだちの葉で代用できる。
7 ■Bawang Merah   バワン・メラ
ヨーロッパのエシャロットでも中国の赤大蒜とも少し違うインドネシアの小さな玉ねぎバランメラ。日本では栽培されていない。玉ねぎや他のもので代用することもできるが風味に欠ける。やはり生のバワンメラがないとインドネシアの香りが表現できない。素揚げしたり、他の香辛料と一緒に調理したり、生でも食される。最も頻繁に使われる食材。
■Kenyit  クニィット
いわゆる食用ウコン。切り口は鮮やかな黄色で、クルクミンたっぷりの健康食材。インドのターメリックのように乾燥粉末にしての利用は少なく、生のまま磨り潰して炊き込んだり食材とともに炒めたりする。血流を良くし新陳代謝を高める働きや殺菌力もあると言われ、南国の食事にはかかせない食材。

当店で一番人気のナシゴレンは、どちらかというとジャワ島寄りの味付けですが、ナシゴレンと言っても各地で好まれている味は様々です。頻繁にお客様から「家でもナシゴレンが作りたいのでレシピを教えて!」と要望されるのですが、当店では下の写真のような生の香辛料を磨り潰してソースを作っているので、それと同じ方法はご家庭では難しいのが現状ですので、最近では店のナシゴレンソースをお分けすることにしています。(2皿分420円、冷凍保存できます)昨年からはネットでも購入できるようになりました。
http://www.citacitashop.com/

またブンブー以外にも、テンペ(大豆発酵食)などの健康食品もあり、インドネシア料理はメタボを気にする現代人にはお勧めのメニューがたくさんあります。現在、インドネシア料理に親しみ、その効能と楽しみ方を今まで以上にお伝えできるような、ユニークなコースメニューも準備中です。乞うご期待!


 

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